惑星の順行と逆行

天体は黄道上を東から西へと運行しています。
これが「順行(direct)」と呼びます。
それに対して、天体が「順行」とは反対の方向に移動しているように見えるのが「逆行(Retrograde)」です。
ただし、実際に天体が逆方向に動くことはないので、これはあくまで見かけ上の動き。
太陽と月は逆行しませんが、それ以外の天体は周期的に逆行します。
天体が逆行するときは、未来よりも過去のことに意識が向きやすくなるとき。
その天体本来の動きはダウンしますが、振り返りや復習、やり直し、再挑戦には適しています。
また、天体は逆行を開始するときと終了するときに、ほぼ動きを止めている期間があり、これを「ステーション(留)」と呼びます。

 

「水星の逆行」

コミュニケーションや情報伝達、文書、移動などでに関することでトラブルが起こりやすい。
大局的な視野に欠ける傾向がある。
独自の考え方を確立するのは向いている。

 

「金星の逆行」

金銭や恋愛に関することで見込み違いが生じやすい。
恋愛に関しては慎重に。
高額な買い物や借金などにも注意が必要。
個人の感性を磨くのには適している。

 

「火星の逆行」

衝動的になったり、短絡的な行動に走ったりすることが多い。
過去の行動を見直させられる事件が起こる。
自分なりの行動スタイルを模索するには好機。

 

「木星の逆行」

拡大や発展のスピードが落ちて、現状維持に傾きやすいとき。
個人の道徳観を優先させることが多くなる。
物事を現実的にとらえて形にしていきたい時期。

 

「土星の逆行」

自分自身の課題や責任と向き合いたい期間。
過去の経験を振り返りながら、自分なりのルールや枠組みを構築していくといい。

 

「天王星の逆行」

社会全体の方向性と自分の方向性との違いや矛盾を解決したいとき。
視野を広げることがテーマになる。

 

「海王星の逆行」

自分独自の夢や理想を追い求める傾向が強くなる。
社会と個人との相違や矛盾を埋めていくことがテーマになる。

 

「冥王星の逆行」

無意識から生まれる大きな力をどこに向けるかがテーマになる。
社会の方向性と自分のやり方の折り合いをつけることが必要に。

木星より遠い天体は、個人的なことよりも社会全体や集団意識に働きかける要素が強くなります。

 

掲載元:ARI占星学総合研究所

 

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