Waves L1 Limitter & L1 Ultramaximizerの使い方

「リミッター&マキシマイザーとは」

デジタルの時代になって、特に0dBを超えた音が機械に入力されると音が割れてノイズが入る原因になったり、故障の原因になることもある。
リミッターは、そんな0dBを超えた音を全てまっ平らに潰して音を抑える目的で使用する。


「スレッショルドを下げると?」

コンプレッサーの場合と違い、リミッターの場合は、あくまで上限はOUT CEILING(最大出力値)。
全体的にGAINを持ち上げたような効果になり、圧縮される量が増えるという仕組みになっている。


WAVES L1とは」

音のピークが0dBを超えないように抑えるリミッター機能のみの「L1 Limitter」と、リミッターの機能に加え、音圧を上げることに重点を置いた「L1 Ultramaximizer」の2つ。
比較するとUltramaximizerの方は、Limitterの左右に少し機能が増えている。

L1 Limitterは、リミッターの機能のみを備えている。
L1 Ultramaximizerは、主に音圧を上げる目的で使う。


Treashold(スレッショルドの設定)」

スレッショルドを設定するバー。
初期設定では0、になっていて、このバーを下げる程、圧縮量が増えて音圧が上がっていく。


Out Ceiling

出力の最大値を設定。


「スレッショルドと
Out Ceilingをリンクさせて動かす」

スレッショルドバーとOut Ceilingバーの中央にある、「Link」と書かれた三角形のボタンをクリックして上下に動かすと、スレッショルドとOut Ceilingの両方を同時に動かすことができる。


Release(リリースタイムの設定)」

L2L3ではリリースタイムは自動で調整してくれるが、L1では完全に手動で設定する。
リリースタイムが早すぎたり遅すぎると圧縮が不自然に聴こえるので、自然に聴こえるように音を聴きながら調整していく。
テンポの早めの曲では早め、ゆったりとした曲では遅めの設定が合う場合が多いが、曲の要素によっても変わってくるので最適な値を探す。


Atten

今この瞬間、圧縮されている音量が何dB分あるのか表示される。
マキシマイザーは気軽に音圧が上がるので、潰し過ぎに注意する。


Input

L1には、インプット量を調節するフェーダーが付いており、元々0で最大になっていて、入力音量が大きすぎる場合に、音を小さくする目的で使用するが、あまり使わない。


IDR

IDRは「Increased Digital Resolution」の略でデジタル解像度を増やすという意味。
IDRでは、24bit16bitなどの解像度ごとに生じる情報の欠損を、ノイズによる解像度補完を行ってハイレゾのように滑らかに繋いでくれる重要な機能なので、適切に設定する必要がある。
QUANTIZEの部分は、書き出すbit数に合わせて、DitherShapingはミックス段階では「None」に設定しておく。


Domain

L1のみの機能で、L2L3にはない。
出力の目的に合わせて「Digital」や「Analog」などを切り替えるためのスイッチで、AnalogDigitalモードでは、ピーク音量の扱い方が少し変わる。

Digitalモード

通常使用するモードで、ピークはOut Ceilingの値を超えないようにリミッターが作動する。


Analogモード

Digitalモードに加え、さらにDAC(デジタル・アナログコンバーター)へ送って再生する際に、多様なDACの変換に対応できるようにデータを整えて出力する機能。
多くのDACでは必要ないが、Analogモードにしておくと全てのDACで綺麗に出力することができる。

ミックス段階ではDigitalで、最終の書き出しや再生のテスト時、マスタリング時にAnalogモードを使用するのが推奨。

 

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